インサイトに即した広告戦略とクリエイティブのヒント
こんにちは!アドライズのクリエイティブライターK.K.と申します。
今回は消費者のインサイトについて少し書きたいと思います。この記事が広告戦略を立てるためのヒントになれば嬉しいです。
インサイトを探ることはライティングに限らず案件を統括するディレクターやプロデューサー、
クリエイティブ以外でも広告業界に携わる人たち全て、
いや、商品を開発して販売する企業の方々にとっても重要なトピックスです。
私は以前、外資のクリエイティブエージェンシーに所属していましたが、その頃から使用しているインサイトを探る思考法も書いたので、是非参考にしてみて下さい。
まずインサイトとは?
ここをご覧になっている方々は広告リテラシーが高いと思われるので、説明は不要かもしれません。
しかし私自身、いつも特に意識せずに用いているため、いざ説明しようという段になって
「インサイトってなんだっけ?」となってしまいました、、、。
ちょっと検索してみます。
↓↓↓↓↓↓↓↓
【インサイト】
・洞察や直感、発見
・消費者の無意識に隠れた本音
・購買意欲のツボ …etc
へえ、そうなんだ!
あ、すみません。界隈によって使われ方が若干異なるようですが、
広告業界ではざっとこういった意味合いのようです。
インサイトを探るメリット
消費者を分析し、何に興味を持っているかを知るということは、ターゲティングとも共通する話ですね。
しかし上記の“消費者の無意識に隠れた本音”という言葉でも分かる通り、インサイトを探るというのはもっと深層心理に近い、本人さえも意識していない本音の部分にアクセスすることを意味します。
“無意識に隠れた本音”を探り出すことが可能になると、「こういうものが欲しい」と具体的に意識している人への正しいクリエイティブだけではなく、まだ商品を欲しいと意識もしていなかった人に、どこよりも先回りしてアプローチすることが可能となります。
意識もしていなかったのに好きにさせてしまうということは即ち、
商品や企業の根強いファンを生み出すことにも繋がります。
K.K.流インサイトを探る思考法
僭越ながら私のやっている思考法を開陳したいと思います。
まずA4紙の上部の左・中央・右に下記の3つの言葉を書き入れましょう。
『クライアント』 『社会』 『私』
そして『クライアント』と書いたところに、クライアントから伺った商品の特長やその商品に望んでいること、想いや値段などの情報を出来るかぎり羅列していきます。
たとえば「シミケア化粧品の最先端」と謳っていることや「商品の認知度を上げたい」といった要望、「50代以上の肌を30代のように」というブランドメッセージなど。
もう思いつかないところまで書き入れたら、次は『社会』に移ります。
ここで重要なのはなるべく主観を排除し、“社会の平均的な意識”というものをインストールすること。
主観を排除した上で、先ほど書き込んだ『クライアント』が唱えている事柄に
社会の平均的と思われる意見を書き加えていきましょう。
㋗「シミケア化粧品の最先端」 ← ㋛「最先端ってなんか嘘っぽい」
㋗「商品の認知度を上げたい」 ← ㋛「確かに全然知らない商品だ」
㋗「50代以上の肌を30代のように」 ← ㋛「20代の肌にはなれないの?」
十分にツッコミを入れ終わったら、『私』に移動。
先ほど消し去った主観を頭に戻します。
そしてバリバリ自分本位に『クライアント』が唱えていることに対して
個人的な意見を『私』の部分に書き入れていきましょう。
㋗「シミケア化粧品の最先端」 ← ㋻「最先端ではないと思う」
㋗「商品の認知度を上げたい」 ← ㋻「自分はこの商品を知っている」
㋗「50代以上の肌を30代のように」 ← ㋻「どれくらい使えばなれるの?」
これで完了!ではありません。ここからが最も重要。
『クライアント』に対する『社会』と『私』の意見の“違い”について注目してみましょう。
この商品の場合『社会』にとってこの商品の認知度は高くなさそうだが、
『私』はこの商品を知っているということになります。
ではなぜ『私』はこの商品を知っていたのか。
いつ?どこで?きっかけは?と深掘りしていきましょう。
そこに、多くの人々がまだこの商品と出会っていない理由や本音が詰まっているはずです。
そして『私』がこの商品を知ることになった経路を最適化することや、
もっと間口を拡張するようなアイデアを導きだせば
『クライアント』の認知度を上げたいという要望を叶えるクリエイティブが可能となります。
もっと言えば、『社会』と『私』だけではなく3者間にある意見と意思の“違い”を深く考察することで消費者のインサイトが浮かんでくるはずです。
そして、その3者間の意見の“違い”を埋めるために必要なアイデアや施策を生み出すのが、
クリエイティブの仕事だと言えます。
まとめ
「〇〇すれば消費者のインサイトが楽々探れます!」
とお伝えできればいいのですが、なかなかそうはいきません。手を変え品を変え、考え続けるしかない。
そしてインサイトを探るには柔軟な思考が必要となるため、1人の頭だけではなかなか上手くいきません。なので主観と合わせて社会の目線もインストールし、多角的に商品や企業を見つめることが重要です。そうすることで消費者が無意識のうちに秘めている、購買意欲のツボにアクセスができるのです。
アドライズのライターは消費者のインサイトを探りあて、購買意欲のツボを刺激するライティングを得意としています。確かなクリエイティブをお求めの方は、是非お気軽にお問い合わせ下さい!
アドライズ クリエイティブライター K.K.